次の日、目覚めると目が覚めると目覚まし時計の短針は9時を回っていた。


「うそっ!」


私はベッドから飛び起きてすぐに用意していた洋服に着替えた。

約束は10時半。
いまから準備すればまだまだ間に合うけど早めに行って気持ちを落ち着かせようと思っていた。

階段を転げ落ちるように降りて居間に行くとおばあちゃんとおじいちゃんの姿はどこにもなかった。

そしてテーブルの上に朝食が置いてあった。
それを温めてから私は朝食を一気に流し込んだ。


「・・・ゲホッ!」


勢いのあまり、むせてしまった。
呼吸を整えそろそろ行こうかな、と思った時だった。

なんだか胸騒ぎがした。
そして遠くから救急車のサイレンの音が聞こえた。

気のせいだ、そう言い聞かせて戸締りをする。


―――プルルルルルッ


家を出ようと思ったとき電話が鳴った。

何故だかわからないけど嫌な汗が流れた。

昨夜、電話が掛って来た時はとても嬉しかったのに。


ゆっくりと歩いて受話器を上げた。
その間の時間がとても長く感じた。