そう言われて私は右手を渋々挙げる。
手が挙がったのはクラスの女の子1人と男子1人。


「じゃあ上田と篠塚と水城だな!
3人ともよろしくな」


え!今何て…
『水城』って言ったよね?

聞き間違いじゃない。
夢じゃ無い。

頬を試しに抓ると鈍い痛みが走ったから夢じゃ無いんだ。


でも3人か…
まぁ、2人きりで気まずくなっちゃうよりはましだよね。


しかし、放課後の仕事を任されていた上田さんが体調不良で早退したのだ。


そして先生は新しい人を加えずに、


「2人もいれば足りるだろ!」


と、言って笑い飛ばした。


「告れ、チカ!」


加恋にビシッと指を指された。
何その『走れ、メロス』的な言い方!


「えぇ!無理だよ!
返事貰うの怖いし!」


私は断固拒否した。