自分の気持ちを改めて確かめた日からもう半月経っていた。


寒さも本番になってきて学校ではセーラー服にセーターを着ないといられない。


「ハァー」


吐く息も白くなっていた。

マフラーを首にぐるぐる巻きにして手袋をはめる。


田舎の冬は都会の冬より寒かった。


「行って来まーす!」


玄関でおばあちゃんにそう言って家を出た。

霜が降り始めた通学路を歩く。


「おはよー」


「おはー」


教室に入り数名のクラスメイトに挨拶をする。

しばらくするとチャイムが鳴り担任が入ってくる。


「今日の放課後、悪いけど図書委員と日直残ってくれるか?
図書室に新しい本が入ったんでそれの整理をして欲しいんだが…」


「今日の日直ってチカじゃないの?」


後ろの席の子にそう言われて慌てて黒板を見る。
黒板の右下には『日直 篠塚』と書かれていた。


うそ!面倒くさ!


「じゃあ3人手、挙げて」