そんな事を考えてるうちに眠りに就いていた。


『…千花?ねぇ、千花?』


どこかから私を呼ぶ声がする。
辺りを見回すと白い世界に包まれていた。


なに?私はここにいるよ。


『逃げちゃ、ダメだよ』


何それ?どうゆう意味?


『ちゃんと向き合って。
怖いけどそれを乗り越えれば幸せな日々が待ってるから…』


それおばあちゃんにも似たようなこと言われたな。

て、いうかあなたは誰?

白い世界の先の方に人影が見えた。


どこかで見たことあるような…

でも思い出せないかも…


『素直になって後悔しないようにね?
私みたいになっちゃダメだよ?』


あなたみたいって?

その人は私がいる方とは逆へ歩いた。


ねぇ、どこ行くの?
誰なの?


『今は言えないよ。
すべて叶ったらまたあなたの前に現れる。
それまで私はずっと見守ってるよ』


その人はゆっくり振り向き絵に描いたような美しい顔で微笑んだ。

その瞬間、優しい風が吹いた。


意外と強くて堪らず目を閉じた。