体育祭や文化祭や新人戦。

たくさんあった2学期の行事がすべて終わり秋という季節も終わりを迎えていた。

11月半ば。


「篠塚、英語の予習やった?
単語だけでいいから見せて!」


1時間目が終わり、今は10分間休み。
後ろの席の郁が声を掛けて来た。

席替えして席が近くなってからはよく話すようになった。
すごく嬉しいのに…


「ヤダ。
それくらい自分でやりなよ」


またやっちゃった。
最近、全然素直になれない。

分かってるのに冷たい態度をとってしまう。


「そっか。ごめんな」


彼は苦笑いをして男子の輪の中へと入っていった。
お願い…

そんな顔しないで…

私が悪いのに胸がズキンと痛くなる。


日菜子が私の元へ来た。


「チカ、大丈夫?
顔色悪いよ…」


日菜子に声を掛けられる。


「そう?」


「うん…
熱でもあるんじゃない?
保健室行ってきたら?」


「そうだね。
熱計ってくるから先生に言っといて」


私は教室を出て保健室へと向かう。