何度でも君に恋をする

「花火終わったら足立と加藤、一緒に探すからそんな顔するなよ」


郁に言われて気が付いた。
今の私、すごく暗い顔してた。

ほんの些細な言葉なのにすごく温かく感じた。



その数十秒後、さっきまでとても明るかった屋台や山車の明りがパッと消えた。


「始まったみたいだな、花火」


「…うん」


上を見ると空に大輪の花が咲いた。


色とりどりの花火が田舎特有の黒い空に浮かび上がる。


「キレー‥‥」


思わずそう呟いた。


横を見ると郁も夢中になって見てるみたい。


て、いうか今私すごい事してない?

男子と花火を一緒に見てる。
しかも浴衣。

更にその相手が好きな人。


奇跡だ!


これで今後ろにある木が例のジンクスの木だったらいいのにな。

木の幹を見てみたけど暗くて何も見えなかった。