「バイバーイ!」


一週間後、東京へと帰っていくお姉に手を振った。


次逢えるのはいつかな・・・?


つい数ヶ月前まで一緒に暮らしてたのにそれが遠い昔のような気がする。
そう思ったら少し悲しくなった。

お姉にはこの街の事をいっぱい教えてあげた。

学校帰りによく寄る駄菓子屋さんやプールになんか行かなくても水遊びできる綺麗な川。

蛍がいる茂み。

星がきれいに見える原っぱ。


でも、郁との秘密の場所である丘には連れて行かなかった。


これはたとえ実の姉でも教えたくなかった。


郁と唯一ゆっくり話せる場所だから。

誰にも教えたくない…


そう思う私は独占欲強いかな?


夏休みは半分を終えようとしている。


もうすぐ近所で行われる神社の夏祭りがある。


残りの夏休みで少しでも郁と距離を縮めたいなぁ…