「貴様……天使か」 お兄ちゃん唸るような言葉に、衝撃を受けるあたし。 心をぎゅっと鷲掴みにされた気分だった。 あたしはずっと、天使に憧れていた。 清くて美しい天使に。 この黒い翼も、醜い角も、全てが気に入らなかった。 天使になるために、優しくなろうと努力したりもした。 ……なのに。 なんであんな奴が天使なの!? 変態で、強引で、自己中で、わがままで。 清くも美しくもない、ただのごろつきの輝が!!