辺り一面には、破壊された皿や机が散らばっていて。 灰色の塵が舞っている。 お兄ちゃんの怒りが通ったあとは木っ端微塵に破壊され、生き物がいるとは考えられなかった。 そして、ぶち抜かれた壁からは、外の眩しい太陽の光が燦々と降り注いでいた。 「輝……」 思わずその名前を呼んだ。 大っ嫌いで、二度と関わりたくないと思った。 死んでも自業自得かもしれない。 そんな憎むべき奴だけど…… だけど、一人の命が一瞬で奪われたのだ。