「お前、変な寝言喋ってたぜ?」 意地悪な笑いを浮かべながら輝が立ち上がる。 そして、一歩また一歩とあたしに近付く。 あたしはゆっくりと退き、後ろに回した手で窓を開ける。 ここから飛び降りて脱出しようと考えた。 だが…… 「うっ……」 金縛りにあったように身動きが取れなくなる。 そして、魔力が弱るのを感じた。 いつもそうだ。 輝と会うとあたしの身体は酷く消耗する。