遊園地内を駆け回った。 有希や正樹君と似た服の人に、間違えて声をかけたりもした。 それでも、目当ての二人は見つからない。 輝に触れられ、園内を駆け回ったせいで、あたしの体力の消耗も激しい。 それでも身体に鞭を打って園内を隈なく探す。 「もう、帰っちゃったのかな?」 そう呟いたあたしに、 「帰ってねぇよ」 輝は言う。 どうして分かるのだろう。 輝の力はあたしと比べ物にならないほど凄い。