有希は仕方なく、お願いしますと頭を下げる。 そして、心配そうにあたしを見て、正樹君と去っていった。 こんなに素直で友達思いの有希。 あたしは、こんな有希すら裏切った。 いっそのこと…… 「消えてしまえば楽かもしれない」 そう言葉を発していた。