あたしが最近憔悴していたことも、お兄ちゃんにはお見通しだったようだ。 輝と結ばれないことなんて、とっくの昔に分かっていた。 なのに…… 僅かでも希望があるならとすがってしまったんだ。 輝の気持ちなんて理解せずに。 「あたしは……悪魔……」 あたしの声は掠れていた。 だけど、言葉を発するにつれ、それを認めざるを得ないと思う。 輝に散々弄ばれたけど…… これ以上、彼の言いなりになるのはやめよう。 心の中で誓った。