だけど、お兄ちゃんにはもう察しがついているようだ。 あたしの横にかがみ、その手であたしを撫でる。 その少しごつごつした手が触れた瞬間、身体に力が戻ってくる。 改めて自分が悪魔だと感じた。 「俺たちはあいつらとは仲良く出来ない。 ……分かるだろ?」 お兄ちゃんの声はびっくりするくらい落ち着いていて静かだ。 「あいつらと関わると、身体の力を全部抜かれてしまう」