意識は朦朧とするばかり。 何が現実で何が幻なのかも区別がつかない。 あたしは宙を歩いているかのように歩いた。 そして、気付いたらそこにいた。 繁華街から少し離れた場所にある、その建物はキラキラと輝いていた。 ネオンに彩られ、悪趣味な光を発していた。 そんな建物の中の一部屋。 その中の大部分を占めるベッドの上に寝そべり、前を見つめていた。