輝は夜風にそのネクタイを靡かせていた。 さらさらと揺れる髪をかき上げ、あたしに目を落とす。 その視線がやけに色っぽくて、顔にぼっと血が上るあたし。 冷えた身体は急に熱を持ち、火を吹きそうなほど。 輝はその形のいい唇を歪め、満足そうに言った。 「これで二人っきりだな」