思わず隣を見た。 そして、飛び上がりそうになった。 隣の輝は、憎しみに歪んだ顔であたしを睨みつけていた。 その目は血走っているかと思うほど。 あぁ、綺麗な顔が台無し。 まるで般若の顔だ。 「てめぇ、またそうやって色目使いやがって」 「色目!?」 輝は何を勘違いしているのだろう。 あたしと聖さんなんて、何の関係もない。 ただの店長と客じゃん。