アキ……。 誰だろう。 輝の、恋人? 輝なんて大嫌いなのに胸が痛い。 輝が他人だと弁明してくれることを、必死で祈った。 輝と明里さんの間に沈黙が訪れ、あたしの鼓動の音だけがやたら大きく響いていた。 「あなたはあの娘……玲ちゃんにアキを重ねているの?」 「なわけねぇだろ!!」 輝が声を荒げる。 でも、その声は微かに震えていた。 「分かってるよね? 悪魔と肉体関係を持ったら…… あなたは滅びる」