あたしは、輝と明里さんが消えていった扉を見つめていた。 明里さん、すごく綺麗な人だった。 輝だって黙っていればかっこいいから…… お似合いだな。 そう思いながらも胸が苦しかった。 それに、明里さんの言動が妙に気になるあたし。 あたしを見て顔を強張らせた。 それが、あたしが高校生だから……という理由だけだったらいいのだけど。 だけど、不吉な予感がしてならないあたし。 あたしは立ち上がり、ふらふらと歩き、二人の消えた扉にたどり着いた。 そして、その扉をゆっくり開けた……