悪魔の微笑み







仕方なく、されるがままになってしまうあたし。

これじゃただの操り人形だ。




夕陽の差す古びた街を、輝に引かれながら歩いた。

街にはほとんど人がいなく、赤々と照らされた巨大なビル群はゴーストタウンのように見えた。

それが酷く不気味で恐ろしい。

手錠さえ付けられていないが、あたしは囚われの身同然。

牢獄へ向かう囚人の気分だった。