そして放課後……。 帰りのホームルームが終わった瞬間、ダッシュで教室から出るあたし。 後ろにいる輝の魔術にかからないように、出来る限りの速さで飛び出した。 その様子に正樹君や有希も驚くほど。 だけど、そのスタートダッシュがいけなかったのかもしれない。 逃げることばかり考えていたあたしは、お兄ちゃんの言葉をすっかり忘れていたのだ。 あたしは、一人になってはいけない。