「幸望、どうしたの?」 と、朱里が小声で言う。 「みっくん先輩に会いに行くの、忘れてた」 「あ、そうなんだ? じゃあアイスはまた今度ね♪」 「ちぇっ」 アイス食べたかったなあ… 「まあまあ」 朱里は心なしか笑ってる。 …絶対いつか買ってもらうんだから。 「それでは終わりまーす」 先生の言葉で一斉に帰りだすクラスメイト。 私もカバンを持つ。 「じゃあね、朱里」 「うん!ばいばい」