その時。 「幸望りん!」 後ろから、亮二先輩の声が聞こえる。 振り向くと笑顔の先輩がいた。 翔先輩も、奏多先輩も、………みっくん先輩も。 みんな笑顔で、私を見ている。 「幸せになる歌……歌って、幸望ちゃん」 みっくん先輩のその言葉で、音楽が鳴り始めた。 心が、ポカポカして、すごく、気持ちいい。 目を閉じて、大切な人の笑顔を思い浮かべる。