放課後、屋上へと向かう。


バンドの練習したいのになあ。


話なら、家に帰ってからでもできるのに。


ゆっくりとドアを開けると、夕日が差し込んできた。


「おせーよ、幸望」


そう言ったのは、夕日を背にして立っている翔輝。


なんだか、映画のワンシーンみたい…。


「それより、どうしたの?」


目をそらしながら言う。


夕日のせい?


それとも、翔輝自身のせい?


とにかく、彼がかっこよすぎて直視できない…