そんな雄斗さんは今日もワイシャツ一枚だった。


大学生は夏休みだけど、社会人はしっかり仕事があって帰りにあたしを誘ってくれた。


別に休みの日でもいいのにと言ったけど「休みの日は寝てたい」という大学生かと突っ込みたくなる答えが返ってきた。


今日も第二ボタンまで開けられていて、あたしは雄斗さんの胸元から目が離せない。


雄斗さんに気付かれないように、でもチラチラと鎖骨を見るあたしは我ながら変態だ。


好きなんだなあ。


だんだん体の芯が熱くなってきた気がする。


チーズケーキの最後の一かけを口に入れて、あたしはフォークをわずかに噛んだ。


……鎖骨に欲情している。


雄斗さんはビールを煽っていた。


ご飯はさっき外で二人で食べた。


「……雄斗さん」

「ん?」

「鎖骨……噛み付いてもいいですか?」


フォークを口から離して、あたしはそんなことを口にしていた。