美土里は山崎の気配を感じつつ桝屋で女中として黙々と働いていた・・・
という振りをしていた
今は五月の終わりごろ、梅雨の季節が近づいていてムシムシと生ぬるく湿った風が吹いている
「(確か・・・あの気配は新選組の監察方の一人だったはず・・・後で調べてみるか・・・)」
だが、今は新選組などに構っている場合ではないと思考を区切りどう枡屋の情報を手に入れるか、美土里は考えていた
そんな時、美土里に好都合な仕事が回ってきた
「万理ちゃーーん」
「はい、なんですか?」
「今日な、大事なお客さんが来るから相手になってくれないかい?」
「ええ、大丈夫ですよ!」
大事なお客、これが薩摩や長州のやつらだったら確かな証拠になる


