愛するお方が蛇となりました



「にしても、そうか、体……。てっきり無くなったと思ったが、どこかに。もしかして、蛇と入れ替わって……!」


「あるなら保護しなきゃならないわねっ」


「保護と言いつつ、なぜ包丁持った!?」


「だってー、外面はワタクシの愛する人でも、中身は蛇だなんて可能性があるじゃない。護身用よ」


「お前の場合は護身用どころか、出会い頭に頸動脈刺しにかかるだろうが!前に、美容室の店員にしたことを忘れたか!?」


「髪を切りたいなら言ってくれればいいのに。他の女に切らせるだなんて。知っています?髪を切るのは立派な傷害罪になるのよ」


「お前は危うく殺人罪だからなっ」


未遂に終わったのはあなたが止めに入ったから。「刑務所行きになったら、ずっと会えないぞっ」と諭すあなたにときめいたのをまだ思い出す。今度からあなたの髪を切るために美容師の資格を取っているのはさておき。


「あ、うっかりしていたわ。あなた、外に出ていないじゃない」