「俺はここらでずらかる事にする」

運転席のパワーウィンドゥを開けて省吾が言う。

「流石に公道でアサルトライフルだのロケットランチャーだのぶっ放したんだから、全て正当防衛って訳にはいかないだろう…何だかんだと追及される前に、姿をくらます方が賢い」

「確かにな」

悪事ならば耕介も慣れっこだ。

省吾の事は上手く誤魔化してくれるだろう。

「じゃあな、省吾。ほとぼりが冷めたら一緒に飯でも食いに行こうや」

「ああ、構わんが」

省吾はニッと笑う。

「酒の誘いは断るぞ。飲酒運転は出来ないからな」

「公道でアサルトライフルだのロケットランチャーだのぶっ放した奴の言う事か」

耕介は苦笑いした。