しかし。

「!?」

耕介はその蹴り足を片手で受け止め、即座にもう片方の軸足を払う!

「うぁっ!」

転倒するサハクィエル。

その彼女の頭部を。

「!!!!」

耕介は素早く立ち上がり、踏み潰そうとする!

転がって踏み付けを回避するサハクィエル。

(…今…この男、本気で私の頭を踏み潰そうとした…?)

無論、頭部を潰されれば即死だ。

それが分からない筈はない。

サハクィエルが顔を上げると。

「そうだよな…一人殺すも二人殺すも同じだ…」

耕介の眼は据わっていた。

「どうせもう道を踏み外した人殺しだ…」