お前は、誰を選ぶ・・・?




今日の渚はおかしい。

ため息ばっかりついている。



『今日の生徒会、やだなぁ。』


昼飯の時に聞えた渚と佐田の会話。


もしかしたら・・・いや、

絶対俺らのせいだ。


「あ・・・・・・」


考え込んでいると、渚が泣いていた。

ちょっと、驚く俺。


「あぁぁぁぁぁぁ!」

「渚!?どうした。大丈夫か!?渚!!」


泣き崩れる渚を抱きとめた俺。

焦点が定まってない渚は、
俺の事が、分からないみたいだった。


渚は、俺を振り払う。


「渚、落ち着け。」

「イヤぁぁぁぁぁ!!!!こないで、ヤ・・・イヤぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


おかしい。なにかに怯えてるような渚。

渚の声が聞えてたのだろうか、
教室から、京太と楓が出てきた。


「ちょ、渚ちゃん!?大丈夫?」
「渚ちゃん、どうしたの?」


2人とも駆け寄るけど、結果は同じで。

渚によって、拒否されてしまう。


そして渚の悲鳴が聞えたのか、
血相を変えて澤田達が来た。


「あ・・・渚。なんでまた。」

結城がそう言った。

"また"ってどうゆうことだよ・・・。


「この頃落ち着いてたのに・・・。」

「何があったんだよ・・・。」



津田や澤田がそう言った。

落ち着いてた?何の話だよ・・・。


「お前らどけ。」


結城に言われて、俺らは渚から離れた。

結城はゆっくりと渚に近づく。

渚は泣きながら叫んでる。

そんな渚を結城はゆっくりと、抱きしめた。

渚は抵抗しない。


「渚、大丈夫。大丈夫。落ち着いて・・・な?」

「か、なめ。・・・かなめ。」


ムカツク。渚は俺の事振り払ったのに、なのに。

結城のことは受け入れるのかよ・・・。


「渚、大丈夫か?」
「立てっか?」


「うん・・・要、健斗、祐來。ごめん・・・。」


渚がそう言った。

周りはまるで見えてないかのように、
4人だけの世界に居るように話してる。


あの、4人にだけは見える絆がある気がした。