圭さんはその翌週に本当に私の検査の予約を入れた。
圭さんがどこまでも真剣だから、私も言われるとおりにその日は休みを取って、圭さんの勤務先である東都大病院へやってきた。


1階の受付で初診の手続きをして、案内された“心臓内科”の外来窓口へ向かう。
そこで受付で受け取ったファイルを手渡して、目の前に並んでいた椅子に座って名前が呼ばれるのを待っていた。


「・・・あい」


不意に呼ばれた声に顔を上げると、そこには白衣を着た圭さんが立っていて。
初めて見る圭さんの白衣姿に、ドキンと大きく鼓動が跳ねた。


想像以上に似合ってる・・・かっこよすぎる。


「よかった、ちゃんと来てくれて」


圭さんはホッとしたような顔をして、私の隣の椅子に腰を下ろした。


「・・・圭さん」


まだドキドキとしている私は、隣に座った圭さんに視線を向けるとその姿に思わず見惚れるように見入ってしまう。


こんなにかっこいいお医者様、他にいない。


それは惚れた欲目とかじゃなく、冷静に見てもそう思えた。
それくらい圭さんの白衣姿は素敵だった。