お嬢様と執事様【短編】

「詩ー!おはよー!」





このショートカットの女の子は、友達のさき。





「おはよー。」





あたしが通うのは有名私立高校だけど、“ごきげんよう”なんてあいさつはしない。



いたって普通の高校だ。






あたしのことを見てざわざわする人たちもいるけど、最近はみんな普通に接してくれている。





「それではお嬢様、いってらっしゃいませ。」




恵斗は深くお辞儀をした。




「うん!いつもありがとうね。」