お嬢様と執事様【短編】

「では、もう一度おっしゃって下さい。」




恵斗は少し口角を上げ、そう言った。




「え?なにを?」





「お嬢様の私への気持ちを。」





「やだ。絶対やだ。」




そんなの口が割けても言えない。



あたしは即答して首を横に振った。




「先ほどおっしゃってたじゃないですか。」





「いや、あれは特例というか勢いというか…」




苦し紛れの言い逃れは、意図も簡単にはね返されてしまう。


恵斗はこういうの得意なんだろうな…