お嬢様と執事様【短編】

「…いや、この話はまた後日にいたしましょう。すみません。」





え?



嘘でしょ?




「いやいやいやいや!ここまできてそれは…」





「それよりお嬢様、先ほどの続きをいたしましょう。」




まるで役者みたいに表情をクルッと変えた恵斗は、固まるあたしに近付いた。




「先ほどの続き…?」




「はい。…まさか、忘れたとは言わせませんよ?」




そう言いながら、恵斗はあたしの唇を指でなぞる。