お嬢様と執事様【短編】

どうしよう



このままだと、キスされる





必死に頭を働かそうとしても、今の状況を考えるとすぐに思考が停止してしまう。





「ち、ちょっと…待ってよ。止まってよ。」





あたしの言葉を無視して恵斗はそのまま近付いてくる。





もう逃げ道は無さそうだ。





あたしは意を決した











――トントン











え?





突然ドアが誰かにノックされた。