お嬢様と執事様【短編】

ん?




なぜか恵斗が、こっちをジーっと見ている。




周りに何かあるのかとキョロキョロすると、恵斗が近付いてくる。




んん?




待って、近い近い。




いつの間にか恵斗は、あたしとの距離数センチのところに来ていた。




そして、あたしに向かって手を伸ばす。




「えっ、ちょっ、なに?」




わけがわからずあたしは体を後ろに反る。




整った顔がすぐ側にある。