「大丈夫だ、何も問題はない。効果は抜群、健康面も人体への影響はない。とりあえずこれを飲んだ後最初に見た人間に、メロメロに惚れる」



な に が 大 丈 夫 か ……!

ていうかこの状況なら、間違いなく惚れる相手ってシツチョーじゃないか! それならもうすでに惚れてるから意味ないし! ……とは、さすがに言えない……。



「大丈夫じゃないです!! ていうかそんなあやしげな物口にしたくありません!!」

「なに?! どこがあやしいというんだ!」

「全体的にです!! まず『惚れ薬』ってとこから胡散臭いし!!」

「なんだと?! シーナおまえこの俺の発明品にケチつけるとは何事だ!!」

「名前もセンスないし!!!」

「んだとコラ!!?」



壁際に追いつめられながらも、わたしは必死でシツチョーのおでこやらあごやらを押して抵抗する。

しばらくそうやって、ギャーギャー騒がしく押し問答を続けたところで……とうとうシツチョーが、キレた。