愛するということ。


「これ、全部読んでいい本?」


「うん、そうだよ。」


あたしが答えると、上原くんはずらりと並ぶ本棚を順番に見て行く。



あの後、上原くんが、
「図書館よりもさらに、たくさん本が置いてるところはないのか?」
と、言い出した。


そこで、駄目元で図書館の司書さんに聞いてみたところ、古書や、貸出数の少ない本は、別館の倉庫のほうに持って行かれるみたいで、図書館には置いてない本が大量に眠っているらしい。


本当は高校生は立ち入り禁止なんだけど、利用する人がほとんどいないらしく、司書さんが特別に許可してくれた。



今は、その倉庫に来て本を見て回ってるんだけど…

それにしても、数がすごい。
図書館でも、たくさん本棚が並んでいるのに、ここはその3倍くらいはあるんじゃないかな?


倉庫といっても、ちゃんと整備されている感じがあるし、しいて言えば古本独特の匂いがするくらい。



上原くんを見ると、真剣な表情で、本を手にとっては本棚に戻したり、中身をぺらぺらと捲ったりしている。