あたしが何も言えずにいると、上原くんは、周りの声が聞こえていないかのように、淡々と、あたしの隣の席まできて、そこに座った。
「…えーっと、とにかく。大村さん、隣の席だし、上原くんのことよろしくね?」
先生はそれだけ言って、ホームルームを始める。
クラスのみんなも、気にはなっている様子だけど、それ以上は何も言わずにホームルームに参加し始めた。
なんか…完全にみんなに誤解された気がする…。
いや、たしかに図書館で凝視しちゃったのは事実だけど。
でも、これじゃまるであたしが、変な人みたいだ……。
上原くんがあんなこと言うから…。
隣を見ると、上原くんもまた、あたしを見ていた。
「大村さん。」
「は…はい?」
上原くんに名前を呼ばれて、首を傾げる。
すると、上原くんはただ目を細めて微笑んだ。
戸惑いながらも、やっぱりその綺麗な顔立ちで微笑まれると、心臓がドクンと反応せずにはいられないみたい……。


