「りんご、王子様が見えたみたいだよ」


「ほんと?」


わたしは椅子から立ち上がって、
入口まで走っていく。


ひさしぶりにあえるんだもの!


あれから、2週間が過ぎて、
わたしは話したいこことかたくさんあるのに。


「蓮斗!」


笑顔でドアを開けると、そこには無表情の蓮斗。


いつもなら笑顔で、りんごって呼んでくれるのに。


「どうしたの…?」


「別に」


なんだか、雰囲気が怖いよ。


蓮斗は馬から降りてわたしに近づく。


そして、ドンっとわたしを押して中に入っていった。