朝、ふとバルコニーに出てみると、 外は晴天だ。 むしろ、雨なんて降らないんじゃないかってくらい。 魔女の塔もしっかりと見える。 きっと、またあるんだろうな。 昨日みたいなことが。 「俺は帰るよ」 「えっ?」 後ろからそっと抱きしめられる。 「また、会いに来る。 きっと今週はムリだろうけどね」 「どうして?」 どうして?なんて…。 理由聞くとか重い女みたい。 「仕事があるからさ」 「…そっか」 「大丈夫、また来るよ」