別にいいじゃない。 「1週間会わないってだけでこんなに先を越されちゃうとはな」 「ちょっと、聞いてる?」 「じゃあさ、今日だけ俺に貸して?」 そう風牙くんに言うとちょっと考えて頷いた。 「今日だけ貸してやる」 「ありがと」 そういうとわたしの手を引いて、 馬に乗った。 うわ、すっごい高い! 「おじさんに、少し外へ行くと伝えといてくれ」 「はい、かしこまりました」 部下にそう伝えると、わたしを乗せてゆっくりと馬を走らせた。