わたしは朝からずっと窓を見ていた。 「今日は王子様がいらっしゃる日ですものね」 「はい」 別にそういうことじゃないんだけど。 ただ、魔女のことを話したいから。 「あっ!」 馬に乗って2人ほど部下を連れてきた蓮斗。 わたしは立ち上がってバルコニーに出た。 「王子様ーーーっ!」 はずかしいけど! そう叫んでみた。 すると蓮斗はこっちを見て笑顔で手を振った。