「ここがおうちなんじゃないの?」 急に後ろから声が聞こえて振り返ると誰もいない。 えっ? 幻聴? 「下だよ、下!」 視線を下ろすと、そこには小さな男の子。 かわいい! しゃがんで視線を合わせる。 「しらゆきひめでしょ?」 「うん、そうだよ」 「ぼくね、風牙(ふうが)って言うの!」 「かっこいい名前だね!」