しばらくして、 インターホンがなり玄関を開けると、そこには蓮斗がいた。 「りんご!」 「…蓮斗」 「ありがとう。ごめんな」 涙がドバっと、溢れ出てくる。 それを受け止めるかのように優しくわたしを抱きしめてくれた。 「蓮斗…蓮斗っ」 「…りんご、」 何度、お互いの名前を呼んで確かめ合っただろうか。 こんなにも、 こんなにも、 愛おしい存在だったなんて。 「こっちにきたら、伝えたかったこと…」 「うんっ」 「今、言ってもいいか?」 「…うん、言って?」