携帯は勝手に切られて、わたしの耳元ではプープーと虚しくなっている。 しばらくして、電話もきれた。 「…思い出してくれた…ってこと?」 うそ。 嘘。 ほんと? 本当。 慌てて着替えて、ベッドに座る。 落ち着けない。 自分が思い出させたくせに、 嬉しすぎて、 どうしていいのかわからない。 「ど、どどどどどうしよう」