ラブ♡スリップ




「おい…そんなとこで何立ち止まってんだよ」


大学の門から出てきたのは蓮斗。


ああ、


いつの間にかここに来てたんだ。


「大丈夫か?」


「ねえ、蓮斗くん」


「ん?」


「…わたし……」


「なんだよ」


言っていいの?


苦しめないかな?


蓮斗、ごめん。


わたしは、向こうの世界のためにも、
わたしのためにも


言わせてもらうね。


「わたしたち、初めてあったんじゃないって知ってる?」