なに、この近さ!
ただ、話してるだけなんですけど!
やだやだ!
「おい、風牙」
えっ?
ぱっと明るい方を見ると、蓮斗がいた。
「朝っぱらから襲ってんなよ」
「そんなに欲たまってないわ」
「ふーん?」
「なんだよ」
「もう、煙でそうだけど?そっちは」
そう見てわたしを見る。
ドキドキしたー。
なんか、信じられないくらい心臓が動いてた。
へなっと座り込む。
「うわ、りんごちゃん、大丈夫?!」
「大丈夫…」
「惠は?」
「ここにいるけど?
まったく。風牙ったらやりすぎなのよー!
りんごは純粋なんだからそんなことしちゃったら死んじゃうかもしれないのよ!」
大げさだよ。
「ごめん!りんごちゃん!」
「大丈夫だってば」


