「あれ?」


男の人の声がする方を見ると、
わたしたちを見て近づいてくる人。


あの人って蓮斗の隣にいた人だ。


「君ってさ、さっきの子だよね?」


「あ、はい」


「大丈夫なの?」


「あ、大丈夫です」


「そっかそっかー!」


にっこり笑って何度も頷く男の人。


「あ、ちょっと一緒にいてもいい?
蓮斗が呼ばれちゃってねー、待ってんだ!」


「どーぞどーぞ!」


惠が椅子をぽんぽん叩く。


そこに男の人は座った。