男の子が下を見ると、


そこには結末部分が開かれた白雪姫。


とても幸せそうに笑っている。


「大丈夫です、本は」


「それならよかった…」


「おーい、蓮斗!なに、ナンパしてんだよ!」


後ろから聞こえる、この人の友だちの声。


「は?ちげーよ、ばか!」


「はやく来いよ!」


「おー!」


わたしを、見て会釈するとそのまま横を掛けていった。